わが家の水廻りまだ大丈夫?(2)|アリキリ|横浜 リフォーム

投稿:常田 豊


わが家の水廻りまだ大丈夫?(2)|港南区 アリキリ

 


前回のブログ、「わが家の水廻りまだ大丈夫?パート1」の続きです。


パート1では水廻りの寿命はおよそ30年で周辺機器の寿命は10年と言う事や

キッチンや浴室など水廻りでの周辺機器とは何か?を説明させて貰いました。


そして、終盤では水廻りに絡んだ配管工事、特にマンションでは配管工事が難しいと事をお話ししました。


今回は、水廻り機器の価格の仕組みや水廻り業者を選ぶ際のポイントなどまたまた役に立つ

ディープなお話をさせて頂きます。

是非最後までお付き合い下さい。




1.の価格の仕組みを知っておきましょう・・・


住設機器メーカーは価格帯別に商品構成を行っています。


ほとんどのメーカーは、高価格帯・中価格帯・低価格帯といったグレードに分けて、

○○シリーズなどのような名前を付けています。


例えばキッチンメーカーのクリナップには、SS・クリンレディー・ラクエラと言う

3シリーズが有り、高価格帯・中価格帯・低価格帯に別れています。


そして、同じシリーズの中で更に価格によってクラス(又はタイプ)に分けられています。

この価格は主に扉の面材で決まります。


仮に扉の面材の最高値の上位商品の定価が100万円だとすると、最低値の下位商品は65万円

と言うくらいの差があります。


尚、この価格差はあくまでも扉面材のみの価格差で、構造や機能的な差では無いので、基本性能は

同じと考えてかまいません。


その他に、オプション品として、標準仕様のレンジフードをお掃除が楽な物に変更するとか、


食器洗浄機を追加する、ガスコンロをIHコンロに変更するなどでトータルの価格が決まってきます。


最近はレンジフードのお掃除の大変さを嫌い、お掃除の楽なレンジフードを採用される

お客様が半数以上になっています。



自動洗浄式レンジフード

自動洗浄式レンジフード



標準仕様の換気扇との価格差は10~15万円位になりますが、面材のクラスを少し下げる事で

予算内に納める事も出来ます。


ユニットバスなど他の水廻り機器もシステムキッチンとほぼ同じような価格の仕組みになっています。




 

2.水廻り機器の選び方・・・


上記のような価格構成になっていますので、機器をお選びの際には、まず、ショールームで各シリーズの基本機能や

値頃感、出来具合を確認します。

シリーズを選ばれたら、次にオプション機器を選びます。


水栓、レンジフードやコンロなど毎日の使い勝ってや清掃性に大きな影響があるので慎重に選んで下さい。


ユニットバスでも同じようで、壁パネルの材質によって価格が違ってきます。

又、水栓違いやカウンターや収納、鏡の有り、無しなどで価格が違ってきます。


TOTOリモデルバスXタイプ

TOTOリモデルバスXタイプ

TOTOリモデルバスNタイプ

TOTOリモデルバスNタイプ



●上の写真の説明

写真のユニットバスはシリーズが同じ商品ですが、上位Xタイプと下位Nタイプではシャワー水栓や

アクセサリが違い価格差はが10万~15万ほどになります。






3.なぜ、水廻りリフォームでは業者の選択が重要か・・・


水廻りのリフォーム行う際にどこの業者さんにお願いすればよいのか、と言う話は実に難しいです。


例えば、多くの街のお医者さんは、内科とか小児科とか外科とか看板を出していますが、

花粉症などはどこのお医者さんも扱っていて、私の経験でも、「どうせヒスタミン剤を貰えば良いので・・・」と

言う事で、空いている外科や、一度は産婦人科でもらった事もあります。


私のこの考えは、医者という最低限のトレーニングと資格を持っているのだから、大した病気でなければ

大丈夫という考えからでした。


でも、下血しているような深刻な病状の時にはさすがに、外科や耳鼻咽喉科には行かないです。


とりあえず、内科のそれも消化器系の得意そうな先生の所に相談に行くと思います。


実はリフォームもお医者さんと同じなのです。

汚れた子供部屋のクロス貼りならどこに頼んでも、そこそこの腕のクロス屋さんに来てもらえれば

別に問題は起きないでしょう。


ところが、水廻りリフォームの場合には、水廻りが得意な設計者や監督員、施工する職人さんの居る会社に

頼まないと問題が起きる可能性が大きくなります。


他の業種の事を云うのは少し気が引けますが、一般的に考えて、例えば塗装工事が得意な

リフォーム屋さんが、設備系の難しい話が本当に分かっているのかは大変疑問です。




4.どこのリフォーム会社に頼んだら良いかの確認方法・・・


水廻りリフォームは見えない部分の技術的な事が重要な要素です。


又、ひとつ間違うと漏水など大きな問題に繫がります。


特にマンションでは漏水事故は大きな保証問題などになってしまうことも有ります。


私は大学の機械科を卒業して設備会社に就職し、自分でリフォーム会社を始めるまでの

約20年間は、戸建住宅、マンション、事務所ビル、学校、温水プールなど多くの設備工事の

施工管理の仕事を行ってきました。


そんな関係で1級管工事施工管理技士の資格も取得しています。


昔にマンションや戸建住宅の設備工事の仕事をやっていた頃の物件を現在はリフォームしていると言う事で、

当時の経験が大変役に立っています。


水廻りリフォームではちょっとした材料の選択ミスや施工ミス、手抜きが思いも寄らない

大きな被害を生みます。


手抜きと言った事でなく、良心的にやっていても、知識や経験不足から材料や施工方法の選択を

誤り大事故になる事も有ります。


そうした設備の怖さは身にしみて知っているつもりです。


水廻りリフォームは完成してしまうと、見た目に大きな差はありません。


しかし、配管工事や機器の設置なそ見えない部分の施工では知識や腕の善し悪し

経験による品質の差が出てきます。

施工が悪いと、詰まりや漏れなど将来的にトラブルを起こす事にもなりかねません。

本当に設備を知っている人間はこの見えない部分に智恵とコストをつぎ込んでいます。


そして、ここの品質を握っているのは、設備関係に詳しい管理者と腕が良く、

経験豊富で誠実な設備職人さんと言う事です。

実際、リフォーム時期の古い建物では新築当時の雑な配管や耐久性に問題有る

金属系配管など放置出来ない状況が多く出て来ます。


その問題を瞬時に見抜き対応出来る能力が有るかどうかは将来に大きな影響をもたらします。





5.特にマンションの水廻りリフォームは難しいです・・・


特に昔のマンションでは戸建住宅では使用しない色々な配管材料が使用されています。

築30~35年以上前のマンションは鉛管など金属管系の難しい材料を使っている場合もあり、


戸建住宅しかやったことがないとか、経験の少ない職人さんや監督には知らない事が多く

難しいと思います。


そうした既存配管に関しても現況を理解して、適切な材料工法で面倒くさがらないで、

誠実に工事を行う職人さんと、当時の状況を熟知している施工管理者の存在が欠かせません。





6.本当にこの業者さんに水廻り頼んで間違いないのか?・・・


ではどの業者さんならば本当に設備のことを良く理解して間違いないリフォームを

やってくれるのでしょうか?


これは実に難しい問題で、私も明確には云えません。

但し、一般的な判断基準としては以下の様な事を参考にしたらよいのではないかと思います。


●1点目

・その会社に設備関係に詳しいスタッフが居ること。

例えば、国家資格で1.2級管工事施工管理技士と言う資格があります。


ほかにも関連資格は有ると思いますが、会社の有資格者名簿にこのような記載があれば

少しは安心かも知れません。



●2点目

・どう言う仕事の経歴を経て現在のリフォーム業を始めたか。

社長さんの経歴や取引先などをよく確認すると、「この業者さんは塗装屋さん出身だな」とか、

「不動産屋さん出身なんだ」というような事が分かります。


上記の情報はホームページの有資格者一覧とか会社、社長の経歴といった所に出ています。


又、施行写真やブログなどに水廻り関連の写真や記事などが掲載されているか等も

参考にされてみてはどうでしょうか。





7.経験の少ない有資格者と経験豊富な無資格者・・・ 


最後におまけの話なのですが、「有資格者の実力」に関しての私の体験的な感想を書かせて頂きました。


以前、当社には3人の女性建築士が在籍していた事がありました。


資格は持っているが、建築の実務的な知識はほとんどなく現実の仕事が出来るようになるまで

3~5年掛かったと記憶しています。

資格は持っていなくても、しっかり経験を積んだ人はちゃんと仕事が出来ます。


ことリフォームに関してはどれだけ色々の事を経験しているかが実力と言っても過言ではないです。

有資格者=仕事が出来るとか、信頼出来ると言うのとは違うと思います。


私は経験年数の方があてになると思っています。


それにもまして重要なのが管理者や職人さんなど実際に工事に係わる人の人間性だと思います。


つまらないところで、材料をけちったり、面倒だからとやるべき作業を飛ばしたりしては

安心出来る良い仕事は出来ません。

結局、人柄と経験が一番の安心、信頼になると私は感じています。





8.安さを最重点に考えれば安全性は遠ざかる・・・


過去に起きた耐震偽装の姉歯問題でも結局背後にあったのは「安く安く」と云う

このところ日本に蔓延している安価重視の姿勢が問題を起こさせてと思っています。

技術革新や流通改革によって合理的にコストダウン出来た「本当の安さ」と、

どこかを犠牲にして行う偽のコストダウンとはまったく次元が違うと思います。


リフォームでも激安とか大騒ぎしている業者さんがいますが、

どこをコストダウンして激安なのでしょうか?「安全安心をコストダウン」して激安では本末転倒です。

一般には安心安全を含んだ品質はコストとイコールです。過ぎたコストダウンは必ずどこかに問題を起こします。


くどいようですが、水廻りリフォームは機器が付いたら、誰が工事を行っても

見た目には大差ないかも知れませんが、床下や壁の中など見えない部分に

「安全と安心のコスト」をしっかり掛けているかどうかが重要です。


確かにここを見定めるのは難しいです。皆さんが出来る事は施工担当者や

職人さんをよく見て、信頼出来るかどうかを判断する事だと思います。


但し、契約前に見抜かないと意味がないです。その為にも相見積で確認すべきはこの点になります。



今回も最後までお付き合い頂きありがとうございました。



一級管工事施工管理技士

マンションリフォームマネージャー

2級建築士


(株)アリとキリギリス

代表取締役 常田 豊



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