■リフォーム黎明期(創業32年)から「住宅リフォーム専門会社」としてリフォームに携わってきた経験を通し、アリキリリフォームでは以下の3点を満たすものを「価値あるリフォーム」と定義しています。
1.施工管理によって工事品質を保つ
2.腕の良い職人さんを最適配置する
3.将来を見据えてリフォームを提案する
今回は、このうち「1.の施工管理」に対してのアリキリリフォームの考えを解説します。
リフォームは、完成した姿だけを見ると、どのリフォーム会社が行っても同じように見えるかもしれません。
しかしなにも考えないで行ったリフォームと、しっかり計画を立てて施工管理を実施した現場とでは、多くの点に違いがあります。
リフォームを検討しているお客様は「どんなクロスを使うか」「キッチンはどれを選ぶか」といった表面的なことばかりに気を取られてしまいがちです。
営業も、施工管理といった地味で目立たないことには触れない傾向があります。
しかし実際にリフォームが始まったあとには、施工管理がうまくいかないことで失敗する事例は少なくないのです。
今回は、そのような事態に陥らないように、施工管理に関してお客様に知っておいていただきたい最低限の内容をご紹介します。
●施工管理ってなに?
施工管理とは、ひと言でまとめると「工事を計画通りに進めるために現場をきちんと管理する仕事」のことです。
住宅リフォームは人生でそう何度も経験することではないため、ほとんどの人は工事がどのように進むのか知りません。
「材料が現場に搬入されて、職人さんが工事をすればでき上がる」程度に考えている方もいるようです。
しかしリフォームは、床下や壁内がどうなっているかは工事をしてみないとわからず、その場で的確な判断を求められることがあります。
生活しながらの工事となるので、毎日の工事終了時にはトイレや洗濯機などを使用できる状態に戻す、生活空間と作業スペースをきちんと区画するなど、さまざまな制約があるなか計画通りに進めなければなりません。
このような困難な状況をクリアしてスムーズにリフォームを進めるには、しっかりと時間をかけて準備し、施工中突発的な問題が発生しても十分対応できるような体制が求められます。
そのために必要とされるのが「施工管理」です。
「施工管理がしっかりなされているか?」は、皆様がリフォームを進めるうえでもっとも気をつけるべきポイントなのです。
●施工管理がなぜ重要なのか?
新築よりもはるかに困難な環境のなか、計画的に工事を進めるために必要な施工管理には、ほかにも以下のような重要な役割があります。
1.品質を守るため
リフォーム工事の善し悪しは、仕上がりの見た目はもちろん見えない部分が重要です。
たとえば同じメーカーの同じキッチンを設置するにしても、施工管理者がどこまで考え、どこまで気を遣って職人さんに指示を出すかによって、リフォームの品質に差がでます。
それが「施工管理の本領」でもあります。
とことん考え抜いたアイデアや、見えないところ隅々にまで行き届いた気遣いは、使い勝手や安全性に大きく影響を与えるのは言うまでもありません。
最終的には仕上がりの見た目にも違いが出るため、お客様の満足感にも大きく影響を与えます。
2.長期的なコストを抑えるため(後の大きな出費を避けるため)
施工管理をしっかり行うと、長期的なコストを抑えることにもつながります。
たとえば水回りリフォームを検討したときに「今回は予算が足りないから浴室リフォームだけします」とお客様から伝えられたとします。
そうしたときに、施工管理がきちんとできる会社は、将来発生するであろう隣にあるキッチンリフォームのことを考えて、予備の配管を入れるといった気遣いを行います。
そうしておけば、数年後にキッチンリフォームをするときに、トイレの床を再び剥ぐといった手間とコストを省けるからです。
施工管理が行き届いたリフォームは、今は少し高く感じるかも知れません。
しかし将来的な出費を抑えることになり、結果的には大きなメリットをもたらすことになるのです。
3.お客様に不便をかけないため
施工管理は、お客様に不便をかけないためにも重要です。
リフォームでは、毎日いろいろな業者や職人が出入りし、それぞれが仕事を行います。
施工管理担当者は、そういった人たちに指示を出す、言ってみれば「交通整理」の役割を果たします。
もし施工管理担当者がいないと、お客様は業者や職人さんが来るたびに「車はどこに止めたらいいですか?」と聞かれたり、図面を見せられて「キッチンの取り付け位置はこの辺でしたよね?」と確認を求められることになります。
また「トイレは今日使えるようになりますか?」と職人さんに聞いても「大工さんがまだ終わってないから今日は無理なんじゃないですか。
大工さんはいつ来るのか知ってますか?」と逆に質問されるかもしれません。
現場は常に混乱し、予定よりも工期が延びてしまうこともあるでしょう。
施工管理者がいれば、こういったことはすべて計画的に管理し、その場で指示を出してくれるのです。
●安ければ良いわけではない
リフォームを考えるとき「できるだけ安く工事をしてほしい」と考える方は少なくありません。
しかし何でもそうですが、安いものにはそれなりの理由があるものです。
そしてリフォームに関しては、それは施工管理に現れます。
●価格の差は施工管理の差
長くデフレが続いたことで、リフォーム業界にも価格破壊の波が押し寄せ、少しでも安くサービスを提供しなければ受注できなくなりました。
しかしリフォームにおいて、材料費や工事費はどの業者でもさほど差があるものではありません。
建材や住宅設備、職人の人件費などは、基本どの業者も同じだからです。
それなのに安価な提案ができるのは、下図のように施工管理費を削っているためです。
一人の社員に多くの現場を担当させれば、個別の施工管理費を減らして全体の価格を安く抑えられます。
しかし施工管理費を削って価格を下げることは、品質を落とすことを意味します。
リフォームはいったん行えば30年はそのままであることを考えると、どちらを優先するといいのかはよく考える必要があるでしょう。
●十分な施工管理とは?
施工管理担当者は、設計で示されたプランを実際の形にしていくためのすべての工程を管理します。
施工管理担当者が行う業務には、以下のようなものがあります。
『着工前の主な業務』
- 実際に現場に対応した精度の高い寸法や位置の確認
- どのような工法や職人さんが最適かの検討
- 上記を円滑に行うための適切な予算や工程の調整
- 工程に合わせた材料や職人さんなどの手配
- 着工に向けての各種申請業務
- 着工に向けての養生やあいさつの準備
『施工中の業務』
- 作業車の駐車場や材料搬入ルート、仮置き場の手配
- 職人さんへの指示出し、音やホコリなど近隣への気配り
- 解体後の現況確認を行い、準備した材料や工法で対応できるか確認
- 墨出し(機器や間仕切りの取付け位置を示す作業)
- 配管ルートや配管交換に関しての検討確認
- 業者間の取合い調整(位置や工程など業者間の問題を調整する)
- 大工工事など、仕上がり前作業の施工チェック
- 仕上げ業者の作業指示と施工チェック
- 器具付け作業の作業指示と施工チェック
- 完了検査~手直し業務
- お引き渡し書類の準備と精算
『作業中の毎日のルーティン業務』
- 毎朝現場に行き、今日の作業の指示を行う。
- 夕方現場に行き今日の作業の確認と明日の作業の打合わせを行う
- 現場での不明点の対応(内容に応じて、お客様やメーカーと打合わせ)
- 工程の微調整(作業の進捗に合わせた各工程の調整)
このように、施工管理担当者は毎日非常に多くのことをこなしています。
反対にいえば、施工管理担当者がいなければ、これらは一切管理されないことになります。
業者や職人がおのおの勝手に作業をするため現場は混乱し、計画や予定通りにリフォームを終えるのは難しくなるでしょう。
●業者の施工管理レベルを測る方法
「施工管理のしっかりした業者を選びたい」と考えたとき、どのように施工管理レベルを測れば良いのでしょうか?考えられる方法を、3つご紹介します。
1.施工中の写真が多いかどうかを確認する
業者の施工管理レベルを知るもっとも簡単で確実な方法は、ホームページに施工中の写真が多いかを確認することです。
現場ごとに各工程の写真が多くあるのは、施工管理担当者が頻繁に現場に行って確認していた証拠だからです。
とくに使った材料や施工中の状況、床に隠れてしまう配管の様子などの写真が掲載されているかをチェックしましょう。
このような完成後に見えなくなってしまうところをきちんと押さえている業者なら、施工管理がしっかりしていると判断していいでしょう。
2.営業範囲を確認する
工事の依頼を検討している会社の営業範囲も確認しましょう。
会社が現場から離れていると、こまめな施工管理は難しくなります。
移動に時間を使ってしまうため無駄が多くなることから、自然と現場に向かう回数は減るものです。
また会社から現場に向かうのに時間がかかる場合、現場で突発的なトラブルが発生したときに駆けつけることもできません。
施工管理を本気で行おうとすると、遠くの現場を抱えることはできないのです。
こまめに施工管理に通い、なにかあったときにすぐに駆けつけられる距離は、現実的には車で30分以内といったところでしょう。
十分な施工管理を望むのであれば、自宅から車で30分以内にあるリフォーム会社を選ぶのがおすすめです。
3.担当者が「施工内容」をどれだけ熱心に語るか
担当者と話したときに、施工内容について熱心に語る会社も信頼できます。
前述しましたが、リフォーム業界では施工管理といった地味な部分を、お客様にアピールすることはほとんどありません。
お客様は壁紙の色やキッチンの機能といった、ワクワクする話を喜ぶからです。
しかし施工管理の大切さを認識し、お客様にとっても重要なことだと考えている会社は、施工管理についても熱心に、そして自信を持って説明してくれます。
そういった担当者のいる会社なら、安心して任せて良いでしょう。
●アリキリリフォームの施工管理体制
ここからは、アリキリリフォームが実際にどのような施工管理体制を敷いているのかをご紹介します。
●担当者の一日
まずはアリキリリフォームの施工管理担当者が、実際にどのような1日を過ごしているのかを見てみましょう。
<トイレリフォームの施工管理担当者のある1日>
9:00 | 設備屋さんに既設便器の撤去及び新規配管の位置を【指示】 |
10:00 | 配管完了後位置や状態に問題がないかを【確認】 |
10:15 | 大工さんに配管部分の床と壁の補修を【指示】 |
12:00 | 上記床と壁の補修状態を【確認】 |
12:00 | 13:00まで休憩 |
13:00 | 内装屋さんにクロスを貼る範囲などを【指示】 |
16:00 | 作業完了。でき上がりの状態を【確認】 問題があれば、手直しを【指示】し再度【確認】 |
16:30 | 設備屋さんにペーパーホルダーの位置やリモコンの位置など細かな点を【指示】 |
17:30 | 器具の設置が完了したら、漏水検査や機器の機能を【確認】 |
18:00 | 最後に全体を【確認】 お客様にお引き渡しをして工事終了 |
このように、各業者や職人に指示を出し、それぞれの仕事の仕上がりを確認するために、アリキリリフォームの施工管理担当者は1日の間に何度も現場に通います。
すべてのリフォーム工事でこのような細かな管理が必要なわけではありません。
たとえば畳の交換だけであれば、職人さんだけに任せることもあります。
しかしこの例のように、複数の業者や職人が関わる工事では、まとめ役となる施工管理担当者がいなければ現場は混乱してしまいます。
施工管理は、業者や職人に働きやすい環境を整え、最良の結果をお客様に残すためのものなのです。
■当社品質管理の原点
アリキリリフォームの品質管理の原点は、弊社の代表が設備関係の仕事をしていたときにスーパーゼネコンである清水建設でたたき込まれたものです。
清水建設の施工管理は、事前の計画検討や施工基準、施工中のチェック項目の数など、どれをとっても中堅ゼネコンとは桁違いに厳しいものでした。
清水建設で毎日胃が痛くなるほど施工管理の経験を積んだことが、今のアリキリリフォームの品質管理に活きているのです。
現在アリキリリフォームでは独自の「現場施工マニュアル」を整備し、日常的には管理ボードを利用して、徹底的な現場管理をしています。
定期的に勉強会を開催し、次世代を支える若手社員に質の高い施工管理を継承する取り組みも、今後も継続していく予定です。
■横浜にお住まいの方はアリキリリフォームへ
アリキリリフォームでは、横浜市でのリフォームを承っておりますが、きめ細かな施工管理を行うために、自社からおおむね30分~40分以内となる以下のエリアのみに対応範囲を限定しております。
エリア外の皆様には大変申し訳ございませんが、ご理解いただけると幸いです。
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