最近の床材事情とフロアタイルの可能性

1. フローリングが変わった!

床材といえば、やはりフローリングが定番。マンションでは防音材を裏打ちした「防音フローリング」が一般的です。

かつては無垢材が人気でしたが、コストやメンテナンスの面から、合板に木目板を貼った 「突板フローリング」が主流となりました。

最近では、突板の代わりにリアルな木目をプリントした「シートフローリング」が増えています。

日本のプリント技術の精度は驚くほど高く、見た目では本物の木と区別がつかないほどです。

《突板フローリング》
《シートフローリング》

2. シート建材の進化

木目シートを貼った建材は、20年ほど前から枠材や巾木などに使われてきました。

床材として本格的に使われ始めたのはここ数年。

床は人が歩き、家具が置かれるため、耐久性やリアルさが求められ、開発には相当な努力があったと想像されます。

3. シートフローリングの実力

シートフローリングは、木目の再現性に加え、耐傷性・清掃性・ノーワックスなどの機能が充実。

コスト面でも突板より安価で、良質な木材の入手が難しくなった今、合理的な選択肢となっています。

4. 本来のフローリングのメリットが無くなった

従来のフローリングは「木質系床材」で、「仕上げ部分の機能と、床下地材としての強度機能を一体化した材料です。

その為、根太の上に張れば即、床が完成するという素晴らしいい材料でした。

しかし近年になって床強度を上げる考えから、フローリングを張る場合でも下地材を張り、その上にフローリングを張るために、従来の仕上げ床下地材を兼ねるというメリットが無くなりました。

そう考えると、今後、フローリングは仕上げ材と考える事になります。

5. フローリングの弱点

フローリングには「サネ」と呼ばれる凹凸があり、広い面でも平らに貼れる利点があります。

ただし、部分的な張り替えが非常に難しく、専門の職人でないと対応できないケースがほとんどです。

《フローリングの断面》 ※左右の凹凸がサネ

6. 私のおすすめはフロアタイル

フローリングが単なる仕上げ材と云う事になると、他にもライバルになる材料が考えられます。

その中でお薦めなのが『フロアタイル』です。

この材料は以前から商業施設で多く使われてきた床材ですが、最近は住宅でも採用が増えています。

≪メリット≫

  • デザインが豊富(木目・石目など)
  • サネがないため、部分交換が容易
  • 材料費がフローリングの約半分
  • 元々土足対応可なので非常に耐久性が高い

当社事務所でも20年以上使用していますが、今も問題なく使えています。

7. 実例紹介

某ハウスメーカーの新築住宅で、標準仕様のフローリングが気に入らず、入居前に抽象柄のフロアタイルを上貼りされたお客様がいらっしゃいました。
違和感もなく、非常に満足されていました。

8. 材料費比較(定価・1㎡あたり)

床材種類価格目安
突板フローリング約10,000円
シートフローリング約7,500円
フロアタイル約4,500円

施工費はフローリングの方がやや高めですが、大きな差はありません。

9. マンションでの注意点

マンションでは、床下地が防音仕様であればフロアタイルの使用が可能です。

コンクリート直貼りの場合は防音性能が確保できないため、施工は不可です。

最近の床材は、見た目・機能・価格のバランスが大きく変化しています。

フローリング一択ではなく、フロアタイルという選択肢もぜひ覚えておいてください。

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