屋根の葺き替え工事の費用相場 素材毎の葺き替え時期の目安 メリット・デメリットなどもご紹介

「雨漏りしたらどうしよう」「屋根メンテナンスをしばらくしていないけれど大丈夫かな」と、雨が降るたびに屋根に不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

屋根の上に発生した破損や傷みは、ふだんはなかなか気づけないものです。

メンテナンスをせずにいると、いつしか雨漏りが起こる可能性があります。

屋根メンテナンスと言えば屋根塗装が頭に浮かびますが、傷みがひどくて塗装で解決できないときにおすすめなのが屋根材を新しくする「葺き替え」です。屋根素材の寿命や劣化の程度に合わせて程よいタイミングで葺き替えすることで住まいの寿命が長持ちします。

今回の記事では、葺き替えで使用する主な屋根材ごとのメリット・デメリットや屋根材別の葺き替え時期の目安などをまとめてみました。

また、当社の施工事例と費用相場もご紹介していきます。

屋根の劣化や雨漏りなどにご不安を抱えている方は、ぜひご参考ください。

●屋根の葺き替えのメリット・デメリット

屋根の葺き替えは、屋根リフォームのなかでも住まいの寿命を高められる方法です。特徴やメリット・デメリットについて見ていきましょう。

●屋根の葺き替えとは

屋根の葺き替えは、現在の屋根材を取り払い、新しい屋根材を取り付けることです。

“葺く”という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、「屋根を覆う」という意味があります。今の屋根をやめて別のものに“替えて葺く”のが、屋根葺き替え工事です。

●葺き替えのメリット

葺き替えのメリットは、屋根材はもちろんのこと、劣化している下地まで新しくできる点です。

塗装だけでメンテナンスしたケース、既存の屋根の上から新しい屋根を設置する重ね葺きのケースは、防水紙や野地板など下地材の劣化に気づきにくいです。後から雨漏りなど重大な事故につながるケースがあるため、屋根形状や立地条件、状況次第では、おすすめできないケースもあります。

現在の屋根素材をそのままの状態で工事する塗装や重ね葺きと比べて、葺き替え工事は野地板や防水紙まで新しくなるのがメリットです。既存の屋根材を撤去した後に、野地板と呼ばれる下地材を重ね張りして補強、そしてその上に新しい防水紙を張るという工程で工事が行われます。

よって、屋根全体が新しくなるため、いくつかある屋根リフォームの中でも最も「建物の寿命を向上できる」という方法といえるでしょう。雨漏り対策の“要”となる防水紙も新しくなり、耐久性が向上して長期の安心が得られます。

また、屋根素材の一新もできるため、「重い屋根から軽い屋根へ」と住まいの耐震性も高めることができます。

●葺き替えのデメリット

葺き替えのデメリットは、ほかのメンテナンス方法と比べると費用が高くなることです。

今の屋根に塗料を塗っていく「屋根塗装」、今のやねっは撤去せずに屋根材を新設する「重ね葺き」は、現状の屋根を撤去する工程がありません。

しかし、葺き替えでは「今の屋根の撤去、処分」から始まり「下地の補修・防水紙の交換」「新しく設置する屋根材」などの工程を経て工事が完成しますから、工事期間が長くなるばかりか、いろいろな費用がかかり高額となってしまうのです。

●葺き替えに使用する主な屋根材3種のご紹介

次に葺き替えに使用する主な屋根材を紹介していきます。

・ガルバリウム鋼板瓦

ガルバリウム鋼板瓦は、「軽い・丈夫」という特徴を持つ金属瓦です。

寿命は30~50年といわれています。

ガルバリウム鋼板瓦のメリットは、メッキ加工により錆に強い金属素材で耐久性が高いという点です。

また、既存の屋根材によっては、ガルバリウム鋼板瓦を選んで軽量化を図れば、耐震性も高めることができます。

ただ、素材自体が薄いという特徴があり、断熱性や防音性が低いというデメリットもあります。

・スレート瓦

スレート瓦はカラーコロニアル瓦とも呼ばれています。薄い板状で洋風のお住まいにもマッチする屋根材です。

スレート瓦のメリットは、ほかの屋根材と比べるとリーズナブルという点です。また、色の種類が多いので、お気に入りが見つけやすいでしょう。

ただ、もともと寿命が短い屋根材のため、メンテナンス頻度は10年ごと行わなければなりません。「塗装メンテナンスをやったことがない」というスレート瓦の場合、耐久性が低くなり寿命も縮まってしまうでしょう。

また、薄い素材ということもあり、「割れやすい」「強風の被害を受けやすい」などのデメリットもあります。

・本瓦

本瓦とは、日本の伝統的な瓦です。

粘土を高温で焼き上げる工程から作りあげた瓦の強度は高く、割れなければ半永久的に使えるほどです。

ちょっとした衝撃ではひび割れも起こりにくいという特徴から、耐久性が高いというメリットがあります。

ただ、注意したいのは「メンテナンスがいらない」ということではないため、剥がれた漆喰の詰め直しや防水紙の傷みに応じた交換、歪んだ棟瓦の積み直しなどは定期的に行わなければなりません。

●屋根材別の重量比較

屋根材は、素材によって重量がだいぶ異なります。(下図参照)

1㎠当たりの重量は、

・ガルバリウウム鋼板…5㎏

・スレート瓦(カラーコロニアル瓦)…25㎏

・日本瓦…55㎏

100㎡に換算すると、

・ガルバリウウム鋼板…500キロ(成人男性が約7人分)

・スレート瓦…2.5トン(乗用車が約2.5台分)

・日本瓦…5.5トン(乗用車が約5台分)

最も重い日本瓦は乗用車が5台分乗っているイメージなのに対し、ガルバリウム鋼板なら成人男性が7人ほど乗っていると考えることができます。

葺き替えのときには、屋根材の重量をおさえておくと、軽量化により耐震性の向上にもつながります。

●現在の屋根材別 葺き替え時期の目安とチェックポイント

屋根材には一般的な耐用年数がありますが、葺き替えを検討すべき時期はそれぞれのお住まいの環境やメンテナンス頻度などで異なります。

それでは、屋根材の種類ごとの葺き替え時期の目安やチェックポイントを見てみましょう。

・屋根瓦

陶器瓦やいぶし瓦などの「日本瓦」の場合、一般的に50年前後の寿命があります。

デザインが洋風の「洋風瓦」でも、粘土を焼き上げたものは日本瓦と同じように耐久性は高いです。

だいたい、30~60年ほどの間が葺き替え時にの目安と言われています。

ただし、セメントが素材になっている「セメント瓦」の場合、10~20年のスパンで塗装が必要です。葺き替えは20~40年ほど経過したころが目安となります。

また瓦屋根の素材自体は長寿ですが、防水紙は経年により劣化します。20~30年経過した時期に防水紙の状態をチェックする意味も含めて、瓦をいったん撤去して再度設置する「葺き直し」も視野に入れるといいでしょう。

ただ、劣化具合がひどい場合は防水紙を交換するタイミングで葺き替えすると安心です。

【チェックポイント】

・室内で雨漏り跡がある

・屋根の頂点となる棟部分にモルタルの欠落、またはモルタル状の剥がれたものが見受けられる

・瓦がずれている

・しばらくメンテナンスをしていない

・屋根の色が黒っぽい

・スレート屋根(カラーコロニアル屋根)

スレート屋根は、素材が薄いことから破損しやすい屋根材です。

昔はアスベストを含んだ耐久性の高いスレート屋根もありました。

しかし、使用が禁止された2004年以降はアスベストが含まれず、10~35年ほどの寿命のスレート屋根がほとんどです。

割れなどの破損がひどい場合、塗装メンテナンスでは耐久性が向上しません。状況に応じて葺き替えを検討することをおすすめします。

【チェックポイント】

・外から見てスレート瓦が波打っている、浮いているように見える

・室内に雨漏り跡がある

・屋根材にひび割れが起こっている

・屋根に黒いカビや緑の苔が生えている

・ガルバリウム鋼板屋根

金属素材の屋根の中でも、重量が軽いという点が注目されているのがガルバリウム鋼板です。だいたい30~40年の耐用年数があるといわれています。

ただ、素材自体が薄いため、突風で何かが飛んできたなどのちょっとした刺激で凹み、そこから傷や錆が広がることもあります。

ガルバリウム鋼板はアルミニウムと亜鉛、シリコンによるメッキ加工で錆びにくい金属ですが、まったく錆びないわけではありません。

定期的なメンテナンスを怠ったり、錆びやすい環境だったりなどの要因から錆の広がりから屋根材が劣化します。

水が浸入して防水紙や下地の機能が衰えていることもあるでしょう。

10~15年ほどを目安として点検をし、屋根材や下地の劣化に応じて葺き替えをすると安心です。

【チェックポイント】

・屋根に傷が見られる

・室内に雨漏り跡がある

・黒ずみや色の変化がある

・トタン屋根

トタン屋根といえば、かつては金属屋根の代表的だった素材です。

しかし、早い段階で錆が見られるようになり、10年経たないうちに穴が開くこともあります。

塗装をこまめに行っていれば寿命が極端に短くなりませんが、それでも耐用年数は20年程度しかありません。錆が目立ってきたタイミングで葺き替えを検討する人が多いです。

【チェックポイント】

・室内に雨漏り跡がある

・屋根に赤い錆びが拡がっている

・凹みや傷がある

当社の施工事例と費用相場

スレート瓦→スレート瓦

スレート瓦→ガルバリウム鋼板瓦

まとめ

屋根葺き替え工事は、屋根リフォームの中でも費用がかかる工事です。

そのため、「やった方がいいのかどうか・・・」と工事に踏み切れないという方もいらっしゃることでしょう。

ただ、屋根材ごとに耐用年数は違うものの長らくメンテナンスを怠っていたケースでは、雨漏り直前とも言える劣化が起こっていることも多いです。そのまま放置していても状況は悪くなるばかりで、さらに大きな工事となるかもしれません。葺き替えで屋根が新しくなれば、雨漏りの心配がなくなり安心してお住まいになることができるでしょう。

現在の屋根材の修理にかかわらず、共通して言えるのは「雨漏り跡を発見した」「メンテナンスを十数年やっていない」「強風の際に屋根から変な音がする」などの異変があったら、まずは専門業者にて現在の状況を点検してもらうことが大事です。

屋根の上は、なかなかご自分で確認できない部分です。アリキリリフォームでは、お客様のお悩みをお聞きしたうえで現状を詳しく点検いたします。

「我が家は葺き替え工事が必要?」「新しい屋根材は何を選べばいいかな?」など葺き替えに感することなら、お気軽にご相談ください。

屋根・外壁に関するより詳しい内容は下記リンク先をご参照ください。

⇒ 外壁・屋根リフォーム



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