毎日のように使う水回りは、古くなるとともに汚れたり使い勝手が悪くなったりなど、ちょっとした不満点が出てきますよね。
でも、これと言って目立った不具合がないかぎり「リフォームをした方がよいのか」「リフォームするならいつか」などタイミングに悩む人も多いのではないでしょうか。
水回りは「寿命を迎えて壊れてから」よりも、使い勝手が悪く不便を感じたときにリフォームをした方が“安心感”に包まれた快適な暮らしになります。
今回は、水回りの部品の寿命から考えるリフォームのタイミング、費用や工期の概要を詳しくご説明します。
●マンションの水回りリフォームとは
キッチンや浴槽、トイレ、洗面所など、水を使う住設機器の交換を「水回りリフォーム」と言います。
水回り機器は、本体だけでなく、周辺機器も一緒に使用します。
たとえば、“浴室”は、浴槽や天井、床などがまとまった「本体」、お湯を作る「給湯器」、浴室を乾燥させる「換気扇」、浴室を照らす「照明器具」などが必要です。
本体の寿命は30年ほどと長いですが、周辺機器は10年ほどしかありません。
そのため、浴室本体の寿命まで使うと考えると、給湯器や換気扇などは何度か交換しなければなりません。特に、給湯器は劣化しやすく、8年程度で故障するケースもあります。
●水回りのリフォーム時期
水回りは「本体+周辺機器」のセットで使える機器です。
本体の寿命前なら全体をリフォームしなくても不具合箇所だけの交換でも対応ができます。
具体的に、水回りの部位ごとにリフォーム時期を見ていきましょう。
1.キッチン
本体だけなら寿命は30年ほどですが、水栓金具やガスコンロ、レンジフードや食器洗浄機などの周辺機器の寿命はそんなに長くありません。
特に、毎日のように使う水栓金具やガスコンロはおよそ10年程度の寿命です。
水栓金具は、湯水の止まりが悪くなってきたり、動作が滑らかでなくなってきたら、修繕かリフォームを検討しましょう。また、レバー式水栓は使用頻度にもよりますが5年程度で消耗部品の「カセット」交換が必要になります。
ガスコンロはふだんのお手入れ次第で寿命が変わります。ひどい油汚れを放置すると素材が腐食し、寿命は縮まります。汚れが詰まって着火異常が見られることもあるでしょう。
寿命内だとしても使い続けると危険なので、早めに交換すべき状態です。
2.浴室
在来工法、ユニットバスのどちらの場合でも、浴槽の本体は30年ほどの寿命です。
ただ、ひび割れが起こると水が浸入し、基礎や柱など内部の木材に影響があります。
なるべく早めにリフォームしましょう。
また、給湯器やシャワー水栓、浴室暖房換気扇などの周辺機器の寿命は10年程度と短めです。
3.トイレ
トイレは「タンクと便器」という本体のほか、多くのご家庭で洗浄便座が周辺機器として設置されています。タンクと便器は陶器製でよほどの傷みがなければ50年ほどと高寿命です。
また、周辺機器の寿命は短いです。
使用状態によって差はありますが、洗浄便座は10年程度、トイレのタンク内部にあるボールタップやフロートバルブなどの消耗部品は5年程度が交換タイミングです。
ペーパーホルダーやタオル掛けは、使用頻度が高い割にそれほど傷まず、30年くらいは長持ちします。
4.洗面所
洗面台と鏡、水栓で構成される洗面ユニットは使う頻度によって異なりますが、10~20年の寿命と言われています。
洗面ボウルにひび割れなどの破損があれば水漏れの原因となるので、寿命前でも早めに対応しましょう。
水栓は10~15年は使えますが、止水のためにあるパッキンは5年ほどが交換時期の目安。
レバー式の水栓の場合、止水部のカートリッジは消耗部品ですから、劣化に応じた交換が必要です。
●水回りリフォームの費用と工期
住宅機器は「高価格帯・中価格帯・低価格帯」のグレードに分かれたラインナップが一般的です。
性能的にはほとんど同じですが、材質や見た目で価格差がつくため、選ぶ商品によって費用は変わります。
マンションで「一般的な機器類を選んだ場合」のリフォームについて、各部位ごとにおおよその費用と工期についてお話していきます。
1.キッチン
価格:100万円~
工期:約1週間
(内装工事も含めた場合)
不具合がなくても、古いキッチンは使い勝手が悪いことも多いです。リフォームすることで、見た目だけでなく、機能性もアップ。使い心地が良くなります。
また、蛇口やガスコンロなど周辺機器だけの交換なら、費用はそれほどかかりません。
2.浴室
価格:100万円~
工期:4日~
※給湯器を含めた場合
浴室リフォームは、「浴槽の入れ替え」「古いユニットバスを新しいものに交換」「在来工法からユニットバスにする」などのケースがあります。
「在来工法→ユニットバス」の場合、解体や撤去の費用もかかるので、やや高額となります。
3.トイレ
価格:25万円~
工期:1~2日
※内装工事を含めた場合
ひと昔のトイレは今と比べると2倍以上の洗浄水量でした。
リフォームすれば節水にもつながります。リフォームの状況にもよりますが、1~2日以内で工事は完成します。
4.洗面所
価格:35万円~
工期:1~2日
※内装工事を含めた場合 洗面化粧台は、水回りリフォームのなかでは少額で検討できる場所です。
新しい機器に交換するだけなら1日で工事が済みますが、入れ替え時に内装も一新すると雰囲気もガラリと変わります。
■施工事例
アリキリリフォームが過去に手がけたマンション水回りリフォームです。
目立った不具合もなく綺麗な浴室でしたが、浴室全体がくすんできた感じがするとのことで、リフォームをすることになりました。
リフォーム後は淡いピンク色で全体的に優しい雰囲気に。
手すりも設置し、浴槽への出入りも安心です。
湿気対策と洗濯物干しスペースにもなる暖房換気乾燥機も設置。暖房機能により、寒い冬の入浴も快適です。
●マンションの水回りリフォームの注意点
●マンションの水回りリフォームでは、どんな点に注意すればいいのでしょうか。
1.設置できない機器もある
見た目や予算などを考慮してお気に入りの機器を選んでも、実際には設置が難しいことも少なくありません。
たとえば、トイレ機器です。
築年数が古いマンションの場合、トイレの背後の壁を通じて汚水管が出ている「壁排水」という排水方式のケースがあります。
床から排水管までの高さは「12cm」「15cm」の2つのうちどちらかのため、適したものを選ぶ必要があります。
2.排水管によっては工事に制限がかかることもある
排水管が傷んでいるケースでは、単に機器を交換するだけのリフォームができないことがあります。
排水管は床下にありふだんは見えませんが、人間で言えば“消化器官”のようなもので重要な役割をしています。
緩すぎる勾配や長年の汚れの付着などで水の通り道が細くなると、詰まりで排水しづらいこともあります。
水回り機器のリフォームは、機器の交換だけならどの業者に依頼しても見栄えはほとんど同じです。
しかし、配管の劣化状況にまで気を配らなければ、設置の機能が悪くトラブルの原因になる可能性もあります。
水回りのリフォーム時に排水管の状況を見極めることが大事です。
3.マンションリフォームマネージャーとは?
マンションリフォームマネージャーとは、マンションリフォームにおけるスペシャリストとも言える資格です。
マンションには、柱や梁、配管など構造的に移動が難しい部分もあります。
戸建住宅とは違い、自由にリフォームできないケースもあるため、マンションリフォームの経験に乏しい業者ではトラブルが起こることがあります。
また、管理組合との調整やマンションごとの管理規約も調査しながら進めていくことが、施工業者に求められることです。
戸建住宅とは違ったマンションならではのポイントを深く理解したリフォーム計画ができるのが「マンションリフォームマネージャー」です。
4.リフォーム時の養生
マンションリフォームでは、居室だけでなく、廊下やエレベーターなど共用部分への養生も大事です。
アリキリリフォームでは、居室の床や共用部分の廊下にしっかりと養生をしております。
マンションの共用部分は他の住民の方も通る場所。
作業前の丁寧な養生、そして機器の搬出入や作業時の通行への細やかな配慮を徹底しています。
マンションの養生についてはコチラのページもご確認ください。
●業者の選び方
マンションの水回りリフォームでは、「どこにお願いしたらいいの?」と悩む方も多いかと思います。
“リフォーム会社”という看板を掲げていても、マンションリフォームが得意という業者ばかりではありません。
●業者選択の判断基準
マンションリフォームでは、「見えない部分への配慮」と「マンションリフォームに関する知識と経験」がポイントです。
特に水回りリフォーム時に、床下の配管の老朽化を見逃すと、後から漏水で大問題に発展することもあります。
上物となる機器だけの交換ならどこの業者でもやってくれますが、大切なのは管理組合や規約にもとづいてリフォーム前の調査や計画を丁寧に行ってくれるかどうかです。
マンションリフォームの知識と経験が少ない場合、こうした事前調査や周囲との連携ができずにスムーズなリフォームができないこともあります。
業者選定の際には「マンションリフォームの実績数」「設備関係に詳しい職人さんの存在」もチェックし、安心して任せられるかしっかりと見極めたいところです。
■まとめ
マンションの水回りリフォームのタイミングは分かりづらいものですよね。些細な不具合だと「もう少し様子を見よう」と放置しがちですが、そうこうしているうちに水漏れで周囲とのトラブルを起こす可能性もあります。
それに、毎日使う水回りは突然壊れるとかなり不便です。不便を感じ始めた頃にリフォームを検討すれば、ゆっくりと予算決めや計画を立てられます。
また、戸建住宅と比べるとマンションリフォームは難しい部分がたくさんあります。
安さだけで業者を選ぶと上辺だけの工事をされて、トラブルの原因にもなることも…。
深い知識と豊富な経験だからこそ叶うリフォームがあります。
アリキリリフォームでは、マンションの水回りリフォームのご相談も受付けております。
お気軽にご相談ください。
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