マンション配管リフォームの注意点は?配管の寿命や交換費用の相場なども解説

マンションのリフォームを検討するときには、キッチン・ユニットバスなどの機器類やの色や床の種類など目に見える部分にばかり気を取られがちです。しかし目に見えない場所では、配管の劣化が静かに進行しています。

とくに築25年を過ぎたマンションは、古いタイプの配管が使用されている可能性が高く、放置していると、漏水が発生して大きなトラブルに発展するかもしれません。リフォームするときには、あわせて配管まで交換するのがおすすめです。

そこで今回は、配管の種類や特徴をご紹介したあとに、配管交換が必要な症状やリフォームにかかる費用、工事する際の注意点までご紹介します。

●配管の種類(用途別)と特徴

まずは、用途別の配管の種類と特徴をご紹介します。

●給水管

給水管とは、浄水場から水が運ばれてくる配水管から各家庭に分岐して、蛇口まで水を届ける水道管を指します。かつてはビニールライニング鋼管(VLGP)が主流でしたが、現在は主にポリエチレン管が使用されています。

●給湯管

給湯管とは、給湯設備から浴室や洗面所、キッチンなどへお湯を供給する管です。従来給湯管には被膜銅管と呼ばれる、銅管に保温被膜がついたものが採用されていました。近年はポリエチレン管も多く使用されています。

●追い焚き用ペアチューブ

追い焚き用ペアチューブとは、給湯器から浴槽にお湯を供給する管と、浴槽から給湯器へと戻す管の2本がセットになった、お風呂の追い焚き用の管です。材質は給湯管と同じく銅管や樹脂管などが使用され、被膜で一体に包まれているのが特徴です。

●排水管/汚水管

排水管はキッチンや洗面、浴室などからの生活排水を流す管、トイレの汚物を流す汚水管は鉄管に比べて錆や酸に強い排水用鋳鉄管が使用されていました、尚、民間系のマンションは比較的早くから、耐火被覆の付いた塩ビ管(耐火二層管)が使用されるようになりましたが、公団系のマンションは遅くまで鋳鉄管を使用していました。

排水管は亜鉛メッキ鋼管が使用されていましたが内部の錆が酷く、徐々に塩ビ系の管材に変更されて行きました。

●ガス管

ガス管は、都市ガスやプロパンガスを家屋内に供給するために使用される管です。ガス管は、敷地内に埋設するものにはポリエチレン管などを、露出配管には配管用炭素鋼鋼管が使用されます。

●配管の種類(素材別)と寿命

ここからは、前章でご紹介した配管の素材別に、寿命をご紹介します。

●亜鉛メッキ鋼管(鉄管)

給水管や排水管、汚水管は、1970年代中頃までは鉄管が中心でした。耐久年数は20〜30年とされています。

●塩化ビニール管交換(VLGP)

亜鉛メッキ鋼管の後によく使用されるようになったのが、鉄管内に塩化ビニルが組み込まれたビニールライニング鋼管(VLGP)です。耐用年数は25~30年程度で、管内部がビニールコーティングされているため、サビが発生しにくいという事でしたが、切断面の鉄管部分からの錆発生とネジ接合の為、漏水やネジ部分の劣化により以外に寿命は短く現在はほとんど使用されていません。

●ポリエチレン管系(pp、pe)

ポリエチレン管系はメカニカル接手の採用により、『誰がやっても漏水が無い』という画期的な配管材料です。熱にも強いため給湯管にも使用できることから現在給水・給湯・排水のすべてにもっとも多く採用されています。耐用年数も長くメーカーの業界団体は100以上と云っております。

上記の事から既存の配管が既にポリ系であればリフォームの際の交換は必要無いと考えております。

●築年数25年以上のマンションは配管の劣化に注意!

築年数25年以上のマンションは、サビやすい亜鉛メッキ鋼管(鉄管)や鋳鉄管が使われている場合があります。リフォームの際には出来る限り、樹脂管(塩ビ管やポリエチレン管系)への変更をおすすめします。以下では配管の寿命時の様子をご紹介いたします。

●こんな場合には配管交換が必要

配管に以下のような症状が出ていたら、劣化しているサインです。配管リフォームを検討しましょう

  1. 赤茶色の水が出る
    日常的に蛇口から赤茶色の水が出る場合には、給水管からサビが発生している状況と考えられるので、樹脂性の給水管への交換をおすすめします。
  2. 水量が減っている
    蛇口をひねっても水量が少ない(補助バルブ全開で)場合には、給水管からサビが発生している状況が考えられます。(この場合には錆も発生しているはずです)
  3. 排水の流れが悪い・逆流する・よく詰まる
    高圧洗浄といったメンテナンスをしてもすぐに詰まりが発生する場合は、排水管の中の詰まりが落としきれなくなっているのが原因です。放置していると配管の劣化が進み漏水に至る場合も有りますので、早めに対処が必要です。

●配管のリフォーム費用

配管に問題が発生していてリフォームを依頼するときには、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?

●通常のリフォームの場合

通常のリフォームでは給排水配管は床や壁などの造作内に有り、配管を交換する際にはそれらの造作を壊して行い、配管完了後に造作を元に戻します。その為、作業は大変やり難く費用も掛かります。この場合、配管費用は水回り全体を行った場合で50万円~70万円程度と思われます。

配管の交換をせずにリフォーム後にトラブルが起きた場合には配管の露出その他できれいに直せない場合も多く、更にその費用はリフォーム時に行うより遥かに高いものになってしまいます。

●スケルトンリフォームでの配管交換

スケルトンリフォームは既存の床や壁をすべて撤去した状態まで解体を行う工法なので、配管を交換する場合にも造作等の障害物が無く施工がやり易い分、工事費用は安く上がります。水回りを全部行った場合でも20万円~30万円程度で済みます。

スケルトンリフォームについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

中古マンションのスケルトンリフォーム費用や事例は?メリット/デメリットも解説

●マンション配管リフォームの注意点

マンションで配管リフォームするときに注意したい点を、3つご紹介します。

(1) 管理組合による配管改修工事のスケジュールに注意

マンションでは、築後約10年の周期で大規模修繕が予定されているのが一般的です。とくに築30年を目処に行われる大規模修繕では、給排水管が対象とされることが多くあります。

本来、組合が行う共用部分の配管改修工事が済んでからご自宅のリフォームをされる方が問題が有りませんが、何らかの事情で、先行してリフォームを行う場合には専用部分の配管をすべて交換しておき、組合の配管交換の際には配管接続部分だけの解体で済むようにしておきましょう。さもないとせっかくリフォームを行った床や壁を大きな範囲で壊す事になってしまいます。

給水管は水道メーターのところまで新規に交換

  • 〇 給湯管は風呂給湯器のところまで交換

ただし排水管に関しては、マンションを縦に貫く排水管の交換や、既存排水管との接続が必要になるので、多少の影響は避けられません。まれにシステムキッチンや洗面台などの取り外しと再取り付けが発生します。それでも配管を交換しないでリフォームしたのに比べると、影響は非常に小さく済ませられます。

(3) 組合の改修工事でのついでリフォームは危険

管理組合の改修工事に際しては、工事業者が「ついでにキッチンやユニットバスも交換しませんか」と営業することが珍しくありません。

「値引きしてもらえる」「管理組合が選んだから安心」といった理由で工事を依頼する方が多いのですが、後悔する方も少なからずいらっしゃいます。それは、大規模工事では多くの職人を各所から集め、行程に遅れないよう進めるのに手一杯であり、個別の小さなリフォームにまでていねいな仕事をする余裕がないためです。

大切なマイホームのリフォームを任せるときには、自分たちの要望や希望をゆっくりとヒアリングしたうえで、時間をかけて対応してくれる業者を選ぶのがおすすめです。

●配管リフォームの業者の選び方

マンションの配管リフォームを依頼するときに、業者を選ぶポイントをご紹介します。

●配管交換の知識・実績がある業者に依頼

配管リフォームを依頼するときには、配管交換の知識と実績が豊富な業者に依頼することが重要です。

リフォーム業者と一口に言っても、それぞれ得意分野があります。クロスや床の張り替えは得意だけれども、普段配管リフォームはほとんど行っていない業者も少なくありません。

しかしマンションの配管リフォームでは、大規模補修での影響を最小限に抑えるための工夫が必要です。たとえば洗面所の床下で配管を継ぎ替えできるように準備しておけば、ユニットバスを外さなくてよくなります。

そのような先を見据えた配慮は、配管リフォームの豊富な知識と経験がなければできません。将来余計な負担を増やさないためにも、業者選びは慎重に行いましょう。

まとめ:築年数が30年以上の場合は配管材の材質を確認しましょう

築30年以上のマンションでは、鋼管系の配管材が使用されている可能性が有ります。樹脂配管材であれば問題ありませんが、もしも鋼管系の管材が使用されている場合にはご自宅内の配管の交換をご検討ください。新しくなるだけでは無く、今後30年間安心して住めるリフォームの為にも大切な点です。更に出来れば配管交換が確実に施工できるスケルトン方式でのリフォームをお薦めします。

■横浜にお住いの方はアリキリリフォームへ

アリキリリフォームは「1級管工事施工管理技士」資格を有した社長が運営するリフォーム会社です。配管交換を含むフルリフォームの実績も豊富ですので、安心してお任せいただけます。

なお、きめ細かな施工管理を行うために、横浜市内でも自社からおおむね30分以内となる以下のエリアのみに対応範囲を限定しております。エリア外の皆様には大変申し訳ございませんが、ご理解いただけると幸いです。

対象エリア:横浜市/港南区・栄区・港区・戸塚区・磯子区・金沢区

皆様からのお問い合わせをお待ちしています。



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